野犬を餌付けして保護した話2

保護犬となったミナちゃんとポッケですが野犬はたいてい四匹から八匹の子犬を産むそうなので、ポッケの兄弟姉妹がいるのではないかということで、子犬がよく身を隠している牧草ロール付近を捜索。しかし探すと見つからない…。それと共に他の野犬たちも捕獲せねば!

一週間後、ポッケのいたのとは別のロールの山の前で、ひょっこり子犬が二匹日向ぼっこして寝てるのが発見されました。黒い子と茶色い子。タモ網で捕獲を試みるも逃げられ。体重が軽すぎて犬の捕獲檻ではかからないかもしれないので役場から狐用の捕獲檻を借りて、翌日持ってきてもらうことにしました。

そして30日の夕方、なんと今度はミルクちゃんが例の子牛の牛舎に!捕獲のチャンス到来!人手がないので迷ったけど、二度とないチャンスかもしれないし、若い犬のうちに早く捕まえなくちゃいけないと思い、チョコちゃんのとき同様に餌を食べてる間に扉を閉めて密室に。今回は扉に檻を挟んで(横も上も隙間を埋めて)餌と牛乳を入れて、これでかかってくれたらいいなと祈りながらしばらく放置。そうしたら入ってくれました!やったー!って感じでした。

手荒なことしないで済んで良かったと思いましたが、ミルクちゃんはよほど怖いらしく、檻の中に入れた餌もビスケットも全然食べなくて、角で固まっていました。翌日保護団体に引き取られ、そちらで今も人に慣れるようお世話をしてくださっています。

ミルクちゃんは捕獲時に生後半年くらいでした。生後二ヶ月くらいの子犬なら人にすぐ懐くし、一年未満の若い犬なら人になつく可能性があるそうです。ミナちゃんは生後一年くらいでした。

最近の様子→https://youtu.be/T_ZqmhV8UBk

さて12月1日午前中、牧草ロールのところへ行ってみると、やっぱり子犬が二匹寝てる!でも人に気づくとロールの隙間へ逃げ込みます。これもやっぱり餌付けして捕獲かなあと思い、子犬のいた付近に牛乳とビスケットを小さく割ってたくさんまいておきました。

お昼すぎに捕獲檻が届くのでまた後でと思い家に帰ろうとしたら、子牛たちのパドックの奥に狐の姿が見えました。

えっ狐?牧場の中に?珍しい…(車で夜道走ってるときにはよく見かけるけど)と思ったら、牛たちがパニックになってみんなで走りまわり柵へ激突!えーー!!あんな小さな狐一匹みんな大丈夫だよ落ち着いて、と思ったらムートンさんが吠えながら猛然と走ってきて、狐と取っ組み合いになりながらわたしの目の前へ!

ムートンさんは狐に思いっきり噛み付いていて、こんなにムートンが怒るんだからきっとこれは悪い狐に違いない!ムートンがんばれ!私も加勢する!と、タモ網を取りに走る。タモ網を持って戻ってみるとクーラーの室外機の半分小屋になってるところの奥へ狐は隠れ、ムートンさんが外から吠えていました(ムートンさんのほうが大きくて入れないところ)。

奥へ隠れた狐。悪い顔してる

わたしは子牛にミルクあげたりしていたので、わたしの可愛い子牛たちを怖がらせて許さん。怒ったぞ。この狐捕まえてやる!と小屋の隙間を色々なものを運んできて埋めて、ムートンさんに見張ってもらって、捕獲檻が届くのを待ちました。

子犬の捕獲のために頼んだ狐用の捕獲檻で本当に狐を取ることになるとは…さすが北海道…ネイチャーワンダーランド…自然界の力強さが桁違いだわ…。

役場の職員さんお二人で檻を持ってきてくださって、あの…今ちょうど狐がいまして…捕まえるの手伝っていただけませんか、と(笑)小屋の出口を一箇所あけて檻を設置し、大人三人と一匹で外から小屋をガンガン叩いて檻に追い込み捕獲しました。狐は狭い小屋の中を上へ下へと逃げまくり、かなり時間かかりました。

狐かなり凶暴で、檻に入ってからも中から突き破ろうと網に噛み付いたりしていて、手足の爪も大きく、わたしかなり引きました…。もう狐を可愛いとか思わない…。

写真では大人しくみえるけど実際は凶暴だった…

そして聞くところによると、狐は小さいのに獰猛で、子牛を襲うなどの被害も出るのだとか。怖い…。あいつ悪い顔してたからな。悪意あって子牛のパドックに入ってきたんだな。捕まえられてよかった。

ムートンさんのおかげなので、ムートンさんに勇敢だったね~!ありがとう~!ってたくさんおやつあげました。

さて、狐の捕獲後、捕獲檻は二つ持ってきてくださっていたので、一つを子犬を見かけたロール付近に設置しました。朝にまいておいたビスケットも牛乳もなくなっていたので、子犬が食べたのかしらと思いつつ、とりあえず空の牛乳のお皿だけ入れて設置。急いで法事へ出かける。(なんと法事の日だったのです)

子犬ちゃん保護できてよかった!

そして帰宅すると、なんと子犬二匹一緒に檻に入っていました!!お鍋空だったのに!よっぽどお腹空いてたんでしょ!?今朝一回餌やっといてよかった!

保護団体の方が来てくれていたのでそのまま保護。黒い子犬はプチュ、茶色い子犬はノンノと名付けられました。

プチュはやはりミナちゃんの子でした。今は飼い主さんが見つかって、ポッケとプチュのきょうだいとミナちゃんの三匹一緒に引き取ってくださいました。

ノンノちゃんは別の飼い主さんに引き取られました。

実にめでたい結末となり感謝で胸がいっぱいです。

以前、私が泣いてたとき、チョコちゃんがいつもと違う鳴き声で鳴いてくれて、この子は人の気持ちのわかる優しい子なのだと感じました。吠えられる時もあったけど、そうずっと信じていました。

今は素晴らしい飼い主さんに引き取られ、幸せに暮らしていると思います。本当に良かった。

赤ちゃん犬三匹、生後半年の犬一匹、生後一年の犬一匹、そして狐一匹を捕獲。珍獣ハンターか…。

ムートンさんありがとう〜!!

東京に住んでいたとき、保護犬を引き取りました、という話はよく聞きましたが、まさか保護犬を捕獲する側になるとは思ってもみませんでした。

野犬の中には捨て犬も確実にいるし、野犬から野犬が産まれて連鎖が起こっています。なんともいえず心が痛いです。

年間の犬や猫の殺処分数を調べたりして、これは明白に社会問題だと認識しました。野良犬達の姿は、東京でたくさん見てきたホームレスの人たちの姿と重なります。子どもを捨てるとかいうひどいことが昔は(今も?)あったのだということを考えて、犬も人間も同じじゃないかなと思います。

地道に一頭一頭保護して飼い主を探す活動をされている保護団体の方々には頭が下がりますが、社会全体の構造的な問題があると感じています。よりよい社会のあり方ってなんだろうと考えています。